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ドイツ・ザウター社訪問記

2017年6月にドイツ・シュパイヒンゲンの老舗ピアノメーカー・ザウター社を訪れました。

成田発の便で約13時間かけスイスのチューリッヒ空港へ到着。

そこからドイツの国境を車で越えて約2時間かけシュパイヒンゲンに到着。

南ドイツにある小さな町シュパイヒンゲンの美しい街並み

ドイツ南部に位置し、スイス国境近くの美しい自然に囲まれた、のどかな街“シュパイヒンゲン”。  近くには有名なホーエンツォレルン城やドナウ河があり、自然が美しく街並みのとても綺麗なこの街で、ザウターピアノは1819年より造られ続けております。 世界的に有名なあのスタインウェイ&サンズやヴェーゼンドルファーよりも長い歴史を持っているんですよ。 6月のドイツは日没がとても遅く(21時でも陽が沈まない!)とても長い1日となり初日からやや疲れ気味だったのですが、夕食時のおいしいビールとお食事でその疲れもいっぺんに吹き飛びました。プロスト!

到着の翌日からさっそくザウター社本社へ赴き、スタッフの皆様の分かり易い ご説明の元、展示スペースと工場内を2日かけてじっくりと見学させて頂きました。

ようやく到着ザウター社入口です。感激!!

四角いピアノなんて初めて見ました!歴史の重みを感じます。

本社入り口から入ってすぐのエントランスには、200年の重みを感じさせる歴代のザウターピアノが絵画とともに展示してあり圧巻でした。

奥の展示スペースには、日本国内に輸入されていないグランドピアノやアップライトピアノが多数展示されています。著名なデザイナー、ペーターマリー氏の新作「ACCENTO」も展示されており、いち早く試弾することができました。

ペーターマリーデザインのピアノはドイツ国内での名声・評価が高いことはもちろん、近年ではフランス・ロシアへの輸出が大変好調なのだそうです。 日本国内にはまだ入荷しておりません。皆様に一日でも早くご紹介したく準備を進めておりますので、もうしばらくお待ちくださいませ。 なお次回入荷はこの「ACCENTO」ではなく同シリーズの「ACCENTO CLASSICO」を予定しております。 入荷いたしましたら画像と共にまたこのブログでご案内いたします。お楽しみに!

話を元に戻しましょう。 この展示スペースには小さなステージもあり、定期的にザウターピアノでのコンサートも 行われるそうです。私もいくつかのピアノを試弾させて頂いただいたのですが、どのザウターピアノもヨーロッパの澄んだ透明感と奥深い上品な音色を味わうことが出来ました。いつまでも弾いていたいと思うくらい素敵な時間を過ごし、大変貴重な経験となりました。

因みにあのリチャード・クレイダーマンもザウターピアノの愛用者の一人として有名です(リチャードもこのステージで演奏したのかも?)。大きなバナーとともに記念撮影をして参りました。

あのリチャードクレイダーマンも愛用しているんですね

続いて工場内を見学させて頂きました。 個人的に特に印象的だったのが、どのザウターピアノもとても良い素材を使用し、職人さんが約200年受け継がれてきた、伝統ある方法での手作りの部分を残したピアノを作っていた事です。ピアノで使用する木材の量の多さ、職人の巧みな技、丁寧に造られている事を再確認できました。 また、日本出身のピアノ制作技術者が3名ザウター社で働いており、その内の一人は元島村楽器の方で、昨年マイスターをとられたほどの実力者となられ、大変誇らしく思います。そういった、素晴らしい技術者の皆様が丁寧に作りあげられた、ザウターピアノがますます好きになりました。 ザウター工場案内をして下さった方のお話によると、ピアノ造りの学びの場として、世界各地から多くのピアノ技術者がザウター社を訪れるそうです。私が見学をしている時にも、女性の技術者が修行にこられておりました。

工場見学後は、ザウター社CEOのオットーさんや当社の営業担当ビーダーさんとお話しをすることができました。 お二人からはザウターピアノ創業200周年を2年後に控えての意気込みを伺い、私からは日本におけるザウターピアノの評判などをお伝えいたしました。 他に今後のザウターピアノの新カラーの要望や、お客様に喜んで頂けるアクセサリー商品などの提案をさせて頂きました。 お二人とも私のお話しに真摯に耳を傾けて頂けたことに、あらためて感激しました・・。

見学後翌日には近くにある有名なホーエンツォレルン城やドナウ河を訪れました。 街並みが本当に美しく、芝生のような平原や綺麗なデザインの建物など、想像以上の美しさで驚きました。そのような素晴らしい環境があるからこそ、ザウターピアノの美しい音色が生まれるのだろうと感じることが出来ました。

私が体感したザウターピアノの素晴らしさを島村楽器八千代店のショールームで、ピアノファンの多くの皆様にお伝えしたいと思っております。 工場の詳しい様子などもお話しできますのでお気軽にお声がけくださいませ。 一人でも多くの方に体感して頂きたい、外装も音色も美しい素敵なザウターピアノ。

私のピアノ演奏でその音色をお聴きいただいたり、皆様にご試弾頂いてザウターのタッチの素晴らしさ・表現力の豊かさをお試し頂けたら幸いです。


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